2012年9月9日更新 著者 出川 雄一(障がい者就労研究家) |
サヴァン症候群とは何ですか?
前回、「自閉症とは何ですか?」 というテーマでレポートを書かせていただきました。 → 福祉情報17参照
サヴァン症候群とは、 自閉症などの発達障害がありながら、ある分野に対して天才的な能力を発揮する症状をいいます。
これは1887年の出来事です。 「ローマ帝国衰亡史」 という分厚い本がありました。 この本を、たった一度読んだだけで、一字一句、全てを覚えている人が現れたのです。さらに驚かせたのは、逆からでも完璧に読めるという点です。
イギリスのジョン・ランドン・ダウン博士(1828
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1896)は、この症状を イディオ・サヴァン = 賢い白痴 と名づけました。しかし、白痴(精神遅滞)という表現が差別にあたる!という理由で、イディオは省略。
後にサヴァン症候群と改められました。 サヴァンとはフランス語で賢いという意味です。
サヴァン症候群の事例
アメリカのキム・ピーク(1951 - 2009)という人物は、絶対的な記憶力を持っていました。 なんと、9000冊にも及ぶ書籍を暗記していたのです。 この人物はレインマンという映画のモデルになった人物として知られています。
イギリスのダニエル・タメット(1979 -
) は、数字を色と結びつけ、多くの数字を暗記できる能力を有しています。円周率を5時間かけて22,000桁もの数字を暗唱しました。
その他 一度しか聞いていないのに、
チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番を完璧に弾いた。
絵画を正確に描ける。 山下清さんはサヴァン症候群だったのではないか?とされています。
サヴァン症候群の特徴は正確に覚える事ができるのですが、アレンジするのが苦手だという点です。 しかし、デレク・パラヴィッチーニという人物はアレンジができるサヴァン症候群ピアニストとして知られており、この症状の奥の深さが伺えます。
では、このような能力を発揮する事ができるのは何故でしょうか?次のレポートで書かせていただきます。 出川 雄一 (福祉ジャーナリスト / 障がい者就労研究家)
福祉情報22へ サヴァン症候群!驚異的な能力を発揮できる理由
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