2014年1月13日更新 著者 出川 雄一(障がい者就労研究家)              このエントリーをはてなブックマークに追加  




障がい者教育!サリバン先生はどのような教育を施したのですか?

障がい者の方が働ける環境を作りたい!
そう考えた泰淳さんは、三重苦を克服したヘレン・ケラーさんについて勉強をしております。  →  初めて海外に輸出された秋田犬!飼い主はヘレンケラーだった


サリバン先生は、21歳でありながら教育の本質をしっかり理解したようです。というのも、当時6歳だったヘレン・ケラーは、躾を施されていなかったので暴れ放題やらかしていました。


手づかみで食事をし、人のお皿にまで手を出すありさま。食事中はうろちょろしており、家族はまったく注意をしない・・・ 暴れだしてしまうのは、自分を表現できないというもどかしさ。それに、妹が生まれたことにより、母親の愛情が分散されてしまったことによる抵抗もあったようです。


そこで、サリバン先生は躾を施しますが、なかなかいう事を聞きません。


そんな状態の中、サリバン先生は気が付くのです。
「教育には二つのポイントが大切だ。 一つは愛。 もう一つは服従だ。」


この服従という言葉は響きが悪く聞こえますが、教育を施すにあたって、服従していない環境では、いくら教えても覚えようとはしてくれない。このような気付きがあったようです。


「彼女の気質を損なわないように訓練する。そして、愛情を勝ち取る事を考える。力ずくで征服はしないが、正しい意味での従順さを要求していく。」 このような記録が残されているのです。


サリバン先生
「考えれば考えるほど、服従こそが、知識ばかりか愛さえもが、この子の心に入っていく。この事を確信するようになりました。」


☆障がい者の方が働く際、指導者のポイントとなるのがここだと思います。知識や愛を伝えるために、正しい従順さを求めていく。 暴力を使って服従させるのは、知識や愛がまったく伝わりませんので本末転倒です(>_<。。) ブラック企業は思い知れ~(`ε´)


よって、ヘレン・ケラーに対する食事指導はものすごく激しいものとなり、それを見かねたヘレンのお母さんは、生活の世話は乳母にさせる!と言っています。 ならばサリバンさん、「私が乳母をやります」といったそうです。


サリバン先生自身も、
「自分が不適格に思えてくる・・・ 私にも教師が欲しい・・・ どうすれば、あなたの魂に手が届くの?」 このような気持ちになっていたようで、相当苦労していたことが伺えます。


しかし、サリバン先生は、
ヘレン・ケラーと過ごしていくうちに、ある事に気が付くのでした。


「この子は学びたいんだ!学びたいという欲求が凄く伝わってくる。ここの部分を利用して教育を学ばせるしかない」と考えるのです。


サリバン先生
「障害のない子供はどうやって学ぶのだろうか?そうか!それは、人のまねをして学んでいくのだ。 人間というのは、生まれつき学ぶための本能が宿っており、そこの部分に刺激を与えれば自然と学ぶ生き物ものなのだ。 障害のない赤ちゃんは耳に話しかけている。ならば、わたしは手に話しかけよう」


すると、ヘレン・ケラーは気が付くのです。
「そうだったのか!すべてのものには名前があったんだ。この指文字で、知りたいことを知る事ができるのね(ノ^-^)ノ」


一方、サリバン先生はこんな反省も述べています。
「子供がまだ役に立つ用語を習得していない時期に、勉強の時間や場所を決めたり、決められた課題を暗唱するように強いることは間違いだった。この事をつい最近気付きました。」


まさに、ジャン・ジャック・ルソーの書いた、エミールの胸中なのかもしれません → 名言集15 ルソー(エミール)の名言



☆サリバン先生は常に物事の本質を考えていたのですね。 何をすれば、ヘレン・ケラーさんのためになるのか? この愛情が、ヘレン・ケラーさんにしっかりと伝わり、彼女自身、周りに存在する障がい者の為に手を差し伸べる活動を行うのですね。


ではでは、耳と目が不自由だったヘレン・ケラーさん。言葉を発する事ができたのは何故だろう? どうやって、覚えたのだろう? という事で、次のレポートに続きます。 出川 雄一 (福祉ジャーナリスト / 障がい者就労研究家) 


    


福祉情報149へ 目と耳が不自由なヘレン・ケラー!話すことができた理由?











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