2014年2月5日更新 著者 出川 雄一(障がい者就労研究家)              このエントリーをはてなブックマークに追加  




視覚障がい者!お芝居を観る人が多い理由

今週、劇団の職員の方と、その役者さんから点字名刺のご注文を頂きました。お客様のメールを拝見すると・・・


「当劇団は1976年以来、盲人観劇に取り組んでおります。


「盲人観劇? 視覚障がい者の方がお芝居を?」
あまりにも驚いてしまったので、点字を刻印している視覚障がい者の方に質問をしてみました。


「私も昔、よく見に行きましたよ。音声ガイドの機材を渡され・・・」
この話がきっかけとなり、作業をされている方同士、お芝居のお話で盛り上がっておりました。 お芝居を観る視覚障がい者の方!意外に多いんですね。


ここで疑問に思ったぞ(* ̄▽ ̄*)~
お芝居と視覚障がい者。その接点は何だろう?


実は、身体障害者補助犬法(2002年)が施行される前から、視覚障がい者の方が演劇を見やすい環境が整っていたようです。


盲導犬を連れて、ホテルや映画館・またはレストランに行くと、世間から煙たがられていたあの時代、遠藤貞男さんという方が、劇を観たいと願う視覚障がい者の方の為に、様々な方面に働きかけを行っていたのです。


そして、その気持ちに応じたのが、今回ご注文を頂いた劇団民藝さんであったり、劇団俳優座さんだったのです。


盲導犬がいても大丈夫なように、また役者さんの息遣いや足音、服同士が擦れあう音などをわかってもらえるようにと、視覚障がい者の方が最前列で観られる配慮がなされています。


つまり、目が見えなくとも、想像力を働かせ、視覚以外の感覚を用いて全身を使って観る事ができるのです。皆さんが演劇を楽しめる理由がここにあるのですね。


配慮がなされている劇団では、点訳されたパンフレットや音声機器、劇場までの道順を点訳で刻印されているケースもあるようです。また、視覚障がい者にもわかりやすいよう、それぞれの場面を解説をされるボランティア団体もありました。


劇団にとっても、お客様の獲得につながりますし、お客様にとっても娯楽の機会が増えてくる。つまり、みんなが幸せになるのです(^▽^) 皆様の会社でも、障害を持たれた方に対するサービスを考えてみてはいかがでしょうか?


この遠藤貞男さん!
視覚障がい者の活動に貢献したとして、第7回ヘレンケラー・サリバン賞を受賞されている方でした。


ムムッ( ̄ー+ ̄)
遠藤さんの事がもっと知りたくなってきたぞ(ノ^-^)ノ という事で、次のレポートに続きます。 出川 雄一 (福祉ジャーナリスト / 障がい者就労研究家)



劇団民藝公式ウェブサイト


    


福祉情報153へ 盲人観劇!遠藤貞男さんってどんな人ですか?











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