2014年12月5日更新 著者 出川 雄一(障がい者就労研究家)            




視覚障がい者にお声かけ!やってはいけない事って何ですか?



2014年10月4日、ロービジョン友の会アリス(埼玉県越谷市)が主催する、「視覚障がい者に出会ったら」の講演を聞きに伺いました。


視覚障がい者の方に対して、絶対にやってはいけない事があります。


それは、お声かけをする前に、いきなり体を触れてしまう事だそうです。というのも、どうしても目が不自由ですので状況が把握できず、「この人、私に危害を加えられるのではないか?」 このような恐怖にさいなまれてしまうからです。


「ホームから転落してしまう!」
このような危険に直面している場合を除き、声をかける事が大切となってくるのです。


話しかける時は、できるだけ正面でお声かけをするのが基本です。というのも、視覚障がい者の後ろであったり、横でお声をかけられても、「果たして自分に話しかけられたのだろうか?」


このような疑問を抱いてしまうからです。


「何かお手伝いしましょうか?」と声をかけ、そのあと、「どのように誘導しましょうか?」と尋ねるのが理想との事でした。 


視覚障がい者は、相手の肘を掴んで誘導してもらいたい方と、肩を掴んで誘導してもらいたい方がおりますので、この言葉を投げかける事で、「肩をお貸しください」等の返事があるのです。


そして、対象のものを実際に触ってもらう事も大切です。たとえば、椅子に誘導する場合、椅子の背を触らせてあげれば、形などを触って判断いたしますので、腰掛けの動作に手助けなど必要がないのです。


お声かけ!物凄く勇気がいる行為ですが、声をかけられた視覚障がい者の方も嬉しいし、お声をかけた立場の方も幸せを感じるとの事でした。 出川 雄一 (福祉ジャーナリスト / 障がい者就労研究家)


    


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