著者 安田泰淳(雑学研究家)



イノベーション!技術革新は誤訳です

イノベーションを日本語に訳すと、「技術革新」になると思ったのですが・・・ どうやら誤訳のようでした。


辞書などで調べてみると、イノベーション=革新 つまり、”新しい”という意味となっており、「技術」という言葉はどこにも出てきません。


てっきり、技術が伴っていなければイノベーションと呼べないとかと思っていたのですが、新しい発明などに対しても、イノベーションという単語を用いる事が可能なのです。


何故、技術という言葉を付け加えてしまったのでしょうか?


技術革新という言葉が登場したのは1958年の経済白書です。
経済白書とは、国民経済を分析したもので、一年に一回発表されているものです(内閣府が作成しています。)


当時の政府の戦略は国際競争力をつけるために、国民に理系を積極的に学ばせる戦略を掲げていました。これが成功し、日本が経済成長を遂げていく事になるのです。

そのために、イノベーションを革新という言葉で訳してしまうと、時代背景なども重なり胡散臭く聞こえてしまいます。そこで、技術という単語を入れる事で、胡散臭さを排除したと同時に、理系国家を形成しようとしたのではないか?と推測されているようです。


世界でイノベーションが注目され始めたのは、オーストリアの経済学者「シュンペータ」(1883 - 1950)の著書がきっかけです。


企業が行うイノベーションが経済に影響を与えているのだ!という理論を展開した学者として知られています。イノベーション!少し注目してみます♪ (雑学研究家 安田 泰淳)


    







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