著者 安田泰淳(雑学研究家)



年をとると、昔話をするのは何故ですか?

人間の記憶力には
「記銘力」・「保持力」・「想起力」の3つが存在しています。


「記銘力」とは、新しい情報を変換し記憶として覚えること。
「保持力」とは、記銘した情報を保存しておくことです。
「想起力」とは、保存しておいた必要な情報だけをとりだすことです。


年をとると、昔のことは昨日の出来事のように鮮明に話せるのに、 昨日のお昼に何を食べたか?全く思い出せなかったりしますよね。


それは、若いときには記銘力・保持力・想起力がすべて活発に活動しているのですが、 年をとるとともに、記銘力はあっても「保持力」・「想起力」が衰えてしまうからなのです。


そして、記憶には
○一時的に情報を保存する「短期記憶」
○継続的に情報を保存する「長期記憶」があるのですが、


この「長期記憶の保持」と「想起力」は年ととっても比較的機能するので、昔話が多くなってしまうのです。 


ちなみに、アルツハイマー型の痴呆症はこの三つの機能が低下した状態をいい、特に記銘力が一番落ちる障害です。 (雑学研究家 安田泰淳)


    








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